理事長挨拶

石田 秀行

日本遺伝性腫瘍学会 理事長
埼玉医科大学総合医療センター 消化管・一般外科/ゲノム診療科

石田 秀行

2020年6月に本学会の理事長を拝命致しました。宇都宮譲二先生、樋野興夫先生、冨田尚裕先生に続き、第4代目となります。3代の理事長の強力なリーダーシップのもとで築きあげられた本学会の伝統に思いを馳せますと、この上ない光栄とともに身が引き締まる思いです。本学会の継続的な発展に寄与できるよう微力ながら鋭意尽力して参る所存です。

さて、本学会は1990年に発足した遺伝性大腸癌の研究グループに端を発し、日本家族性腫瘍研究会(1994年~)、日本家族性腫瘍学会(2005年~、2016年法人化)を経て2019年より「一般社団法人 日本遺伝性腫瘍学会」として、新たなスタートを切っています。本学会の活動の主な目的は、あらゆる遺伝性腫瘍・関連疾患に関する診療・教育・研究に貢献することです。遺伝性腫瘍とその関連疾患に焦点を絞り、臨床医、基礎研究者、看護師、遺伝カウンセラー等のメディカルスタッフが一堂に会し、緊密に連携しながら学術活動を行う学会は世界的にみてもきわめて少なく、わが国では本学会が唯一の存在です。近年のがんゲノム医療や遺伝子診断の急速な進歩、遺伝性乳がん卵巣がん症候群のリスク低減手術に対する社会的関心の高まり、遺伝性腫瘍に有効性の高い薬物療法の新知見等と相まって、遺伝性腫瘍の正しい理解と適切な医療の提供に果たす本学会の役割について、多くの方々からのご支持を頂けるようになりました。正会員数も年々飛躍的に増加して現在1500名を超え、近い将来2000名に達することが予想されます。

本学会では常設16委員会のほかに、必要に応じて部会を設置し、遺伝性腫瘍に対する適切な医療の普及、専門医・コーディネーター制度や遺伝性腫瘍セミナー等を基盤とする医療従事者の育成、患者・家族会および一般市民への正しい情報発信(診療ガイドラインを含む)等に取り組んでまいりました。今後は本学会のさらなる発展に向けて、管理・運営体制および財政基盤の強化、学術集会のありかたの抜本的見直し、常設委員会間の緊密な連携、学術活動の国際化、関連学会(遺伝・腫瘍学)との連携強化等の整備・活性化に邁進する所存です。

会員諸兄におかれましては当学会の活動方針にご理解頂き、今後とも一層のご支援とご協力の程、何卒よろしくお願い申し上げます。

2020年7月